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海坂藩大全

文芸春秋から出版された「海坂藩大全」(藤沢周平著、上下)を読んでいる。



二百数十にのぼると言われる藤沢の作品から、架空の小藩「海坂藩」(うなさかはん)にちなんだ短編小説を、編集したもの。



掲載されているのは、すでに発表済みの作品だが、ファンの多い「海坂藩」にしぼって、味わいのある装丁をほどこして出版するのは、「一粒で二度美味しい」商法ともいえるが、藤沢ファンにとっては、うれしい出版だ。



この本には、直木賞を受賞した初期の「暗殺の年輪」(昭和48年3月)から、最後の短編といわれる「偉丈夫」(平成8年1月)までが収められている。



巻末に編者の阿部達二が解説を書いているが、これがなかなか面白い。



「海坂藩」が舞台かどうかの判定として?小説内に海坂藩もしくは海坂と明記している?(海坂藩の中央を流れる)五間川が出てくる?色町として染川町があるーーをあげている。この3条件のどれかを満たせばいい、というわけのようだ。



海坂藩のモデルは藤沢の故郷、山形県鶴岡である。



鶴岡市では2005年10月に近隣自治体との大合併の際に、新たな市名として「海坂市」にしようという声もあったようだが、結局、新市名も「鶴岡市」に落ち着いた。



「鶴岡」というのは歴史ある市名で、この地域からは藤沢だけでなく石原莞爾や丸谷才一といった著名人を排出しているから、市民としては当然の選択だったろうが、藤沢ファンとしてはちと残念だ。





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| 13:20:59 | トラックバック(0) | コメント(0)
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